経済学科

【経済学科】経済学特別講義A(11月14日:第8回)

2014.11.16

お知らせ
経済学特別講義A(11月7日:第7回)
11月7日(金)の経済学特別講義(A)(3講時(13時10分から14時40分))において,札幌国税局 徴収部長の西川 宏彰氏がゲストスピーカとして講義をされました.
 
講義題目は「日本の税制」でした.講義は,国税庁のデータから作成された配布資料を聴講者に提示され,租税の基礎知識(租税の意義や目的や分類から租税体系),財政における税制の役割,あるいはその税法上の取扱について説明されました.
経済学特別講義A(11月7日:第7回)
その展開では,税が何故課されるのかについて,税の課されていない国としてマスコミで報じられているブルネイやカタールやバチカン市国の租税の実態を概説して講義に入られました.これに引き続いて,租税については,租税の意義(租税の根拠や租税の目的)と財政における租税の位置と機能,租税の分類と租税原則ならびに租税負担の配分(利益説と能力説)について説明され,次に,租税体系(所得?消費?資産などの課税ベースの適切な組み合わせ,資産課税の長短,各税の特徴や租税特別措置)および税法の法体系の概要(租税法律主義など)を説明されました.また,配付資料に基づき,納税環境の整備を解説し,最後に,簡単に消費税の税額の算出過程(付加価値税としての消費税)について解りやすく説明されました.
 
学生も道民カレッジの聴講者も,日本の税制について,租税の意義,租税体系,租税原則,さらに財政における租税の位置付けと租税の財政機能について,国税庁の資料データを通して短時間にまとめて講義を受けることができ,有益であったと思われます.
経済学特別講義A(11月7日:第7回)
質疑応答では,「国債等の発行残高(政府部門の借金)が1,000兆円に迫っているにもかかわらず財政支出を増加させるのですか」,また「国会議員の歳費や手当などの使途(無駄な使途)についての規制をしない限り財政支出は増える一方ではないでしょうか」など,聴講者から質問が出されました.「税の徴収を与る当局としては,税法などのルールに基づき課税する事になります.それらの問題は,税金の使われ方のなかで考えていただきたい」とお応えになりました.
 
講師をお引き受けして頂きました,札幌国税局 徴収部長の西川 宏彰様には深く感謝致します.
 
 
経済学部 久保田 義弘
  • 発行日: 2014.11.16