【コミュニティ?カレッジ】映画と対談/時代と人間の交差点を読み解く

映画「日高線と生きる」鉄路を喪う鉄路の思いに寄せて

2023年6月17日、新札幌キャンパス多目的ホールで映画監督稲塚秀孝氏と二通諭本学名誉教授による講座「映画と対談/時代と人間の交差点を読み解く」を開講しました。
2021年春に廃線となった日高線。この地に生きる人々の生活にスポットをあてたドキュメンタリー映画を鑑賞しました。後半は稲塚監督の映画製作にあたっての思いや、二通先生からの鉄路に対する社会的な背景の解説があり、受講者の方々の熱のある質問や感想のやり取りも交えて映画を語り合いました。

また、小学生の頃から撮りためた、小学生の目線の“ありし日”の日高線29駅の写真本『ぼくは日高線が大好きだった』というタイトルで本を出版した、本学英語英米文学科2年の浦河町出身の伊藤未知さんがトークセッションにも参加。会場をさらに盛り上げました。
本の写真には、駅ごとに伊藤さんのやさしい言葉で一言ずつ想いが添えられており、日高線に対する愛情が感じられる一冊となっています。
伊藤さんは「日高線はぼくの地元の浦河を走っていた特別なものであり、廃線になったときは特に寂しかった。思い出を振り返りたかったので、この本を作りました。日高線に乗ったことのある方は乗ったことを想い出していただけると嬉しいですし、乗ったことのない方も、こんな鉄道があったんだということを知っていただけると嬉しいです」と話しました。 
写真本「ぼくは日高線が大好きだった」

『ぼくは日高線が大好きだった』

日高線の廃線だけでなく、丁寧に描かれている人々の生活や産業に関する感想、JR他線の廃線に関すること、伊藤さんの本への質問など、たくさんのご発言をいただき、アンケートにも率直なご意見や感想を多数いただきました。

映画と対談は、今回で3回目。前回の参加者を上回る多くの受講者のみなさまにお集りいただきました。誠にありがとうございました。
 
稲塚監督(左)伊藤さん(中)二通先生(右)

稲塚監督、伊藤さん、二通先生によるトークセッション